起業家のタイプ(5)脱出・スピンアウト型
東京都千代田区と千葉県船橋市の
税理士法人、司法書士・行政書士事務所TOTALの
高橋寿克です。
前回は楽天型
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今回は脱出・スピンアウト型です。
大企業はリストラで、選択と集中を進め、部門まるごと廃止することも珍しくありません。
中堅企業もリーマンショック以後、倒産等が増え、勤務先の廃業に伴う会社設立が増えてきています。
中小・零細企業なら、先行きの不安や・自分の方が今の社長よりうまくできるのではないかという思いも強くあるでしょう。
昔から、中小零細企業で5年以上働いて、独立するというパターンは多かったようです。
最近では、大企業の部門をそのまま、その部門の責任者等が引き継いでスピンアウトしたり、
つぶれた又はつぶれそうな中堅企業を脱出して、社長以外の幹部がその一部門を事実上引き継いで起業するパターンも増えています。
このパターンの起業は結果はおおむね順調です。
人脈・ノウハウ等を生かせる上に
過去の過大な借金だけでなく不採算の人や部門も切り離せるからです。
起業にしては珍しく数字(成績)が予測しやすいのもメリットです。
脱出・スピンアウト型の成功の鍵は
いかにスムーズに引き継ぐか です。
(1)できれば、元の会社と喧嘩にならないようにする。
あきらかな守秘義務違反をして訴訟リスクを抱えないようにしましょう。
(2)もめる場合は、システム的に確実にお客様に選ばれるようにする。
(3)引継ぎに時間をかけない。
お客様や人脈はいつまでも待ってくれません。
(4)必要な資産や資金を効率的に調達する。
最近は脱出・スピンアウト型は増えており、税理士法人TOTALは融資紹介を積極的に行っているので、会社設立時に借入れ・資金繰りの相談を良く受けます。
公的資金を有効に使うのがポイントでしょう。
なお、会社経営者になると、日常の業務だけでなく
営業や労務・人事管理など自分ですべて責任を負わなければなりません。
やるべきことは増え、しばらく大変です。
それでも、起業して成功した場合の充実感はなにものにも代えられません。
ぜひ、がんばってもらいたいと思います。