起業家のタイプ (2)2世型
東京都千代田区と千葉県船橋市の
税理士法人、司法書士・行政書士事務所TOTALの
高橋寿克です。
前回は挫折型
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今回は2世型
このブログをご覧になっている起業家・起業を目指している方の中では必ずしも多くないのかもしれませんが、30代後半以上の社長の中で
挫折型に次いで多いのがこの2世型だと思います。
2世は起業家でないという御意見もあると思いますが
・親とは別事業で最初から起業する場合
・親の事業を引き継ぎつつ業種の拡大、転化をはかり第2の起業をする場合
もあるので社長の分類という意味も込めて2世型を起業家のタイプと定義しました。
2世型は有利だという意見を良く聞きます。
たしかに、サラリーマン家庭に育った人と違い
(門前の小僧よろしく)
人との接し方
言葉遣い
価値判断の仕方
時間の使い方
を親を見ながら、いわゆる帝王学を実地で学べるという利点はあると思います。
でも、2世型が最も有利かうらやましいかというと私は必ずしもそうは思っていません。
事業承継という言葉がはやること自体、2世型の苦労を表しています。
創業者は、成功者であればあるほど個性が強く、また、事業に執着するため自分で物事を判断したくなります。
他人に、重要な価値判断をさせません。
残念ながら、多くの場合、たとえそれが息子であってもです。
経営者としての成長に最も重要な「価値判断の経験を積む機会」が2世の場合、どうしても若いうちに与えられにくくなります。
優秀な経営者のジュニアが必ずしも優秀とは限らないのは、価値判断の経験が、「たたき上げ」で苦労した人より少ないからという面もあるでしょう。
2世経営者は開業当初のスタートダッシュでは多少のアドバンテージがありますが、その後の苦労も多いようです。
親が偉大すぎると大変ですね。
若いうちは出来上がった創業者と比べられるため、社内外での風評が悪くなりがちですが、
実はシャイで、自分を出し切れていないだけで、本当は会社のことを良く考えておられる方が多いように思います。
2世にはすり寄るYESマンも多いので、情報が偏るといけないので、私はあえて、言いにくいことも言うことがあります。
正しい情報を元に、しっかりとした計数管理や経営判断をする経営者になっていただくお手伝いをしたいと思っています。
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なお、私は農家の長男なので(12代目)、農家を事業と考えれば2世型亜種と言えるのかもしれません。
船橋市内で当時、一番野菜を出荷しており、両親の働く背中を見て育ちました。
今でもバリバリ「現役」です。
大きな影響があったのは事実ですし感謝しています。
(今でも甘えっぱなしです)
ただ、2世型かといわれると、やっぱり挫折型かなというのが私の実感です。
次回は、起業家のタイプ(3)ホリエモン型へ